エヴァンゲリヲン 破 その22009-07-18 Sat 21:40 来週1週間、夏休みをとりました。 理由は、知ってる人は知っているので語りませんが、 ラストスパート、頑張ります。 まあ、水曜あたりには終わってるつもりなんですけどねー。 「破」の公開からおよそ3週間が過ぎ、周りもほとんど観終って来たので、 そろそろ「破」に対する胸の内を、吐き出したく思います。 ネタバレ無し(少なめ)の感想が見たい方は、こちらで。 そんなわけで、追記。 書いてみたら、長くなりました。 最初のブログに書いたのですが、「序」の加速に対して、「破」は停止。 というのが私の「破」の評価でありまして、 めまぐるしく変わる景色の中で、いっしょになって進んでいては見落とすよ。 と言われているような気になったので、 その流れるような景色を立ち止まって観ていたという感じでしょうか。 「急」では、「破」と同じスピードで疾走してしまった人より、 いい角度で見れる気でいますので、今から「おっひょい」とほくそ笑んでおきまする。 「序」が、映像の再構築だとするのなら、 「破」は、物語の再構築だ。 アスカか!? トウジか!? テレビ版の放映当時、他の作品でも仲間が死ぬ作品と言うのは多々あったんですけど、 主人公が(正確にはダミープラグが)殺すというのは、 かなりショッキングなもので、 まして、その前辺りから、トウジがエヴァに乗ることを葛藤する下りとか、 そういうのを鑑みると、エヴァがエントリープラグをグシャリとやったシーンは、 本当にトウジが乗っているのか!? と、当時の我々を驚愕させたものです。 (新劇場版でのトウジはあれですけど、旧作ではもっと出番があったのです) で、「破」に至ってはその役割をアスカが担うわけですけど、 その辺の伏線がちょいちょい見え始めた辺りから、 「やめて、やめてちょーだい」と叫びだしそうになり、 トウジのバスケのシーンで、 「ああ、なーんだやっぱりトウジなんだ」と安堵させ、 妹の退院のシーンで、またアスカにフラグが立ち、 アスカがミサトに電話をするシーンで、誰しもが絶望するわけです。 (この辺が前のブログに「ここでは書けない感情」といった下りで、 実際、映画を観ていた時には、もっと複雑な柘榴のような感情が渦巻いていたのです) リアルエヴァファンにとっては、その辺の葛藤やら邪推やらがものすごく楽しく。 初エヴァの人たちにとっては、なにが起きるかすらわからない。 という、どっちにしてもおいしい話。 なんか、本格的に書いたらこれだけで論文とか書けそうな勢いです。 他にも、ゲンドウとシンジの話だとか、 それに付随してレイが人間っぽくなっているだとか、 マリの位置付けは一体どこに行くのだろうとか、 ビーストモードなんぞ!? とか、 そして、ラストのここでサードインパクト!?もごちそうなわけです。 「翼をください、どうでした?」なんて聞く、新エヴァ人たちに、 「まだまだだな」とニヤリとするのが楽しいです。 (戦闘シーンのセリフを一切なくして、音楽を挟むという手法は、旧作品からあったのです) そして、「序」と「破」に悶えた人たちに言いたい。 テレビ版は元よりも、「Air」 と 「まごころを君に」 は必見の価値あり!! だと。 (アスカ VS エヴァ量産型 は特に) これは庵野氏による挑戦状なのではないか? ”これは” というのは、テレビ版、旧劇場版を含むエヴァ作品群のことなのですけど、 当時、物語を創る側にいれば、そう思ったかもしれないという話です。 賛否両論(正確にはほとんど否)であった前劇場版エヴァンゲリオンのラストシーン。 「きもちわるい」の一言に、「ガッテム」「シット」などと地団駄を踏みながら、 映画館を後にすることすら楽しかったあの日々。 今更ながらにして思えば、あれは俺を超えて見せろというメッセージではないだろうか? あえて評価を下げるから、これから後に続く連中は、俺を越えて行けと。 実際にエヴァ以降の作品でエヴァを越えていったものはあるだろう。 だが、始皇帝が「始」であるが故に始皇帝であるように、 それは誰にも超えられないのだ。 ならば、エヴァを越えられるのは、エヴァのみである。 そして、「破」にしてそれを越えたような気がするのである。 三部作の最後を待たずして、越えたエヴァになにが残っているのか!? それが、「急」 と 「?」 の命題である。 「序」で感銘を受けた人ならば、誰しもが「破」に対して、 こういう結末を迎えるのだろうと推測しただろう。 もうエヴァは観るのみ。 と思っていた虎ですら、あそこはリビルドするだろうとか考えたぐらいで。 なのに、その期待を斜め45度上に、良くも悪くも裏切っていく。 それがエヴァンゲリオンであり、エヴァンゲリヲンであるのだと思う。 スポンサーサイト
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